脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)
脂漏性皮膚炎は、皮脂の分泌が多い部分(頭皮、顔、耳まわりなど)に、赤みやかゆみ、フケのような皮むけが現れる皮膚の炎症です。
年齢によって現れ方が少し異なります。
乳児の場合
生後すぐ〜数か月の赤ちゃんに見られる「乳児脂漏性湿疹」は、頭や顔に黄色っぽいかさぶたや皮むけが出ることが特徴です。かゆみは少なく、赤ちゃん本人は元気なことが多いです。皮脂の分泌が一時的に多いことが原因とされ、自然に軽快することがほとんどですが、炎症が強い場合はやさしい洗浄・保湿・必要に応じた外用薬で治療します。
思春期〜成人の場合
思春期以降では、皮脂の分泌・常在菌(マラセチア)の影響、ストレス、生活習慣などが関与して発症し、慢性的にくり返す傾向があります。頭皮のフケや顔の赤み・かゆみで悩まれる方が多く見られます。
症状に応じて、以下のような治療を行います:
- 抗真菌薬(ケトコナゾール、ルリコナゾールなど)外用
- 炎症が強いときは短期的なステロイド外用薬
- 頭皮には抗真菌成分入りのシャンプーを使用
また当院では、再発を防ぐために、洗顔・洗髪習慣やスキンケア指導、必要に応じてビタミンB群・腸内環境など体の内側からのサポートも行っています。年齢や症状に応じた対応をしていますので、赤ちゃんから大人の方まで、どうぞ安心してご相談ください。
